丹羽隆志の建物デザイン、グリーン建築へのとりくみ

ベトナム・建築家日記

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戦国時代に建築家の生き様のヒントをみた

投稿日:2013年7月25日 更新日:

 

Work lounge 03-の竹森さんのお宅の引越しを手伝った際にいただいた一冊。日本で映画化されて話題だったのは知っていました。直木賞ノミネートもされた本作。歴史小説の面白さに久しぶりに気づかせてもらった一冊になりました。

 

『のぼうの城』(上下巻), 和田竜, 小学館文庫, 2007年(文庫版2010年)

 

戦国時代の武将というのは、とてもロマンチストな一面をもっていて、時折、建築家の生き方とかぶるときがあります。ビジョンを形にしていく建築という仕事は、一人では実現不可能な規模であることと思い描いた形をリーダーシップでもって結果として築きあげていかなくてはなりません。武将の生き様と通じるところがあると感じます。

 

 

三献茶のようにクライアントの喉もとを潤す関係を心がける

ベトナムでは、クライアントチームに強力なリーダーがいて、トップダウンな組織であることが多いように感じます。そこで大事になるのがリーダーとの信頼関係。それさえあれば仕事はスムーズに進むということが多いように感じます。日本との仕事の仕方の違いです。だからこそ、普段から三献茶のような心遣いができれば気持ちのよい関係が気づけるでしょう。

定石は大事

ベトナムの工事に使われる素材は本当にシンプルです。だからこそ、使い方をしっかり知っておけば応用がききます。一方、現場でめちゃくちゃなことをしている職人もいます。基本を知り、間違いを見抜く力も必要です。

常識をくつがえすアプローチを考える

限られた種類とはいえ、自然素材が豊富にあるベトナム。日本に比べれば安いこれらの素材の使い方で印象的な空間をつむぎだすことができます。素材を見てその活かし方を考える。使い方を工夫するアプローチをとることで生まれるベトナムらしい空間を創っていきたいと思います。

 

 

戦国時代の混沌とした中で、大きくシステムを構築し、幕府体制が築きあげられました。混沌としたベトナムの建設事情と状況がかぶってみえます。今後、試行錯誤の中で、徐々にマネジメントが改善され、建物を生み出す社会システムができていくことと思います。その中でできあがっていく建物の中に、ベトナムらしい建築の美学が生まれるようになってほしい。そのために個の力をいかし、自分の想いにこだわるのぼうのような建築家が多く必要だと思います。

 

参考リンク

『のぼうの城』(上下巻), 和田竜, 小学館文庫, 2007年(文庫版2010年)

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