草間彌生個展-ハノイの余暇に

草間彌生ハノイ個展より
草間彌生ハノイ個展より

娘が生まれてからはやくも6ヶ月がたち、家族がベトナムに戻ってきました。

一人でプロジェクトに好きなだけ没頭できるのもよいけど、家族がいるとリフレッシュできるし、子育ての中からスタッフの教育の仕方を発見できたりします。家族との余暇を口実にハノイ市内のイベントへ出かけることができるのもうれしい。

今回は、家族でジャパンファンデーション草間彌生展へと繰り出してきました。

普段は人がまばらな会場も、今回の展覧会はベトナム国内でも結構なニュースになっているようで、2つある人数制限のあるブースには行列ができています。

普段、僕が建物を設計するときに気にかけている「わかりやすく気持ちいい」。

南国の暑く、生命力にあふれるベトナムではそれくらいおおらかでないと周囲に飲み込まれてしまうし、知らない間にクライアントが改修工事してしまったという事態にもなりえます。(実際よくありすぎるくらいあります)。

現代アートも、ある程度わかりやくないとベトナムの人たちの琴線に触れないのは一緒かもしれません。

草間弥生の水玉アート。水玉模様をアートというレベルにまで昇華させた手法は、ベトナムでも分かりやすいと見えて、ちょっとおしゃれなアート学生風の若者から家族連れまで幅広い人が訪れています。うちの3歳の息子もすっかり気に入ったようで、水玉オブジェに飛びつきそうになるのを抑えるのが大変でした。

ベトナム人は食事と昼寝の次に写真撮影がすきです。フォトジェニックな背景をみつけるとポートレイトの格好の餌食になります。以前、バンブーでつくった展示ブースをハノイの建築展に出品しました。そのときに記録のため一眼レフを持ってせっせと写真を撮影していたからか、プロのカメラマンと間違えられ撮影のお願いまでされたこともあります。

草間のミニマルな写真生えするアート空間は、その背景としてもとても優秀でいたるところで写真撮影が始まっていました。わが家もそれに乗じてパチリ。

「このデザインはポートレイトの背景になるほど力強い部分があるか?」

ベトナム人のこころに響く空間デザインのアプローチの問いかけのひとつとして、設計中に自問してみるのもいいかもしれません。

  • この記事を書いた人

丹羽隆志

建築家【経歴】東京都立大学&大学院(深尾精一研究室) ▶︎ 岡部憲明アーキテクチャーネットワーク ▶︎ VTNアーキテクツ パートナー ▶︎ 2018年4月にハノイで独立 ▶︎ 2020年サイゴン川歩道橋コンペで優勝 ▶︎ 妻・子ども3人 ● 一級建築士/ベトナム政府公認建築家/日越大学客員研究員 ● 石川県出身