給湯を見直せば、環境負荷を減らせて電気代も節約できる

新しいアパートにうつり3ヶ月がたちました。大変快適にすごせていますが、1ヶ月がたったころ、驚いたことがありました。それは電気代の請求が2,200,000vnd(約1万円)だったこと。前のアパートから5倍にもなっていました。

その原因は給湯器。

新しいアパートはバスルームが2つあり、それぞれに給湯器のスイッチがついているのですが、実は給湯器自体はひとつしかなく、3路スイッチになっていたとのこと。(階段によくある2箇所のスイッチでオンオフが可能なもの)

まぎらわしいことに、スイッチを互い違いにした状態が給湯器がOFFの状態だったらしく、1ヶ月以上、給湯器がつけっぱなしだったわけです。

では、給湯にはどれくらいのエネルギーが必要なのでしょうか。

給湯の住宅の中のエネルギー消費における割合について、ちょうど読んでいた『ハウジング・フィジックス・デザイン・スタディーズ』の対談のなかで、環境学者・田辺新一さんが発言しています。

「住宅のエネルギーCO2排出の要因の最も大きいものは給湯です。それから家電製品です。家電製品、照明、給湯が大きい。暖房だけではないのです。冷房も数パーセントしかありません。冷暖房が住宅のエネルギー使用量の大部分、CO2の主な発生源だと住宅で考えているのは、必ずしも正しくはありません。」(p.37) 『ハウジング・フィジックス・デザイン・スタディーズ』小泉雅生監修, ハウジング・フィジックス・デザイン研究会編, INAX出版, 2008年

給湯には本当にエネルギーがかかります。ベトナムに限らず、東南アジアの安宿に泊まると、シャワーのお湯がでないことがあります。その背景には、設備の貧弱さに加えて電気代の高さも関係していそうです。

我が家も断熱材がそこそこのベトナムの給湯器ですから、大分エネルギーの無駄づかいをしてしまったようです。給湯をとめたところ、電気代は600,000vnd(3千円)くらいになりました。

もし、電気代がやけに高いなら、おふろの給湯器の電源がつけっぱなしになっているからかもしれません。必要なときに必要なだけ使うようにすれば、財布にもやさしいエコ生活が実現できます。

ベトナムの建物では、太陽熱温水器をいれるのが一般的です。製品価格がそれほど高くなく、光の強い熱帯では効率よくお湯が作れるからです。日本の気候のいいところでも、もっと普及してもいいと思います。自然エネルギーの利用を考えるのであれば、真っ先に検討したいシステムです。

参考リンク

『ハウジング・フィジックス・デザイン・スタディーズ』小泉雅生監修, ハウジング・フィジックス・デザイン研究会編, INAX出版, 2008年

  • この記事を書いた人

丹羽隆志

建築家【経歴】東京都立大学&大学院(深尾精一研究室) ▶︎ 岡部憲明アーキテクチャーネットワーク ▶︎ VTNアーキテクツ パートナー ▶︎ 2018年4月にハノイで独立 ▶︎ 2020年サイゴン川歩道橋コンペで優勝 ▶︎ 妻・子ども3人 ● 一級建築士/ベトナム政府公認建築家/日越大学客員研究員 ● 石川県出身