タイフォン寺, 1794, ハノイ

タイフォン寺 (西方古寺, Tay Phuong Co Tu, Tay Phuong Pagoda)

In Yen village, Thach That District, Hanoi, 現存の建物は1794年築

タイフォン寺の門
タイフォン寺の前庭

ハノイからタンロン高速で西へ20km。

田園が広がる景色の中、小高い山の上にたたずむ小さなお寺。

苔に包まれたオン石の階段

このエリアを含むソンタイ地域はオン石(Da ong)とよばれるラテライトの産地で、寺へとつづく239段の石段や道脇の住宅もそのオン石で作られています。

やわらかい石肌が適度にくずれて時間を感じさせるしっとりとした雰囲気のアプローチ。

階段のスケール感や門と階段のつなぎのディテールがすばらしくよく考えられていて、細やかな配慮を感じさせます。

光庭
ランドスケープ

建具職人に学ぶ木材の適材適所で紹介したチャンソン(Chang Son)村という木の加工村が近くにあります。

木構造の加工精度のよさも優れた職人のかかわりの中で生まれてきたもの。

構造は今は希少となったベトナム産リム材が使われているそうです。

彫刻や屋根飾りの彫像もすばらしい。

タイフォン寺の屋根と飾り彫刻

8世紀に開かれたこのお寺。古くから守られてきたお寺というだけあって、日本の寺社に通じる場所の神性を感じます。

緑の中にたたずむ、地勢を活かしたお寺というのは、ベトナムではなかなか出会えることがありません。

小ぶりですが見ごたえのあるお寺です。

右隣の石段を下ったところにあるアムタイン寺(Thua Am Thanh)もアプローチや前庭のスケールが良く、見所の多いお寺でした。

旧暦の15日は混み合うそうです。

日本のお寺のような寂けさを感じられるお寺ですので、ゆっくり訪れたい方はその日を避けて行かれるとよいでしょう。

アムタイン寺からのアプローチ
アムタイン寺のランドスケープ

タイフォン寺の場所

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  • この記事を書いた人

丹羽隆志

建築家【経歴】東京都立大学&大学院(深尾精一研究室) ▶︎ 岡部憲明アーキテクチャーネットワーク ▶︎ VTNアーキテクツ パートナー ▶︎ 2018年4月にハノイで独立 ▶︎ 2020年サイゴン川歩道橋コンペで優勝 ▶︎ 妻・子ども3人 ● 一級建築士/ベトナム政府公認建築家/日越大学客員研究員 ● 石川県出身