【アート】 Thanh Chuong's Viet Palace ハノイの現代美術家による懐かしくて新しい居場所

Soc Son, Hanoi
【Thanh Chuong's Viet Palace】
現代美術家の作った懐かしくて新しい居場所

ハノイ・ノイバイ国際空港近くのSoc Son(ソックソン村)にある「Thanh Chuong's Viet Palace(タイン・チュオン・ヴィエット・パレス)」 を2012年に訪れました。

Thanh Chuong Viet Palace
Thanh Chuong Viet Palace

現代画家の Thanh Chuong が開いたこの館は、ベトナム各地より古い建物と民芸品を収集した建物園と民藝館をあわせたような場所。

ハノイよりタクシーで約1時間、空港の手前を左折し、緑の中を走り抜ければ、レンガの門が突然現れます。

エントランスゲート
ブルーストーンでできた看板

ゲートをくぐり、大きな枝振りの樹木の下を進むと約1ヘクタールの土地の中に大小20余りの建物が並びます。(入場料あり)

訪れたときはあいにくの小雨でしたが、雨に濡れた路地が日本のお寺を思い出させるような懐かしさがこみあげてくるランドスケープがみられます。

週末にお気に入りの小説を持って、ゆっくり訪れたりできたら最高です。

雨に濡れた路地
緑に臨むバルコニー

この、Viet Palace、散策すればするほど新しい魅力を発見できます。

建築と緑との対比が美しいからです。

特に見せ場は階段。

建築と自然がリンクするつなぎの場所になっていて、「はっ」とさせられます。

アーティストのアレンジだけあって、そこかしこにおかれた民藝品のレイアウトも粋です。

ハノイの街でみかける蛙や象の置物たちも、「そうそう、ここに居たかったのね」というくらいにその場に溶け込んでいます。


こんな表情の蛙の置物さえも風景を彩るアクセントになっています。

父親を祀る部屋のアートが粋

Thanh Chuong のお父さんは Kim Lan という有名な小説家だそうです。建物の一角には、2007年に亡くなったお父さんのための祭壇と祈りのための小部屋があります。

すだれをくぐった先にある祭壇へのアプローチに建築とアートの触れ合う響きを感じます。

祭壇へのアプローチ

祭壇室内の写真は控えましたが、デザインはタイン・チュオンの目玉の一つです。敷地が広いので場所がわかりにくいかもしれませんが、ぜひ忘れずに訪れてみてください。

東京・駒場の日本民藝館で感じる懐かしさに通じる何かがこの「Viet Palace」にもありました。ハノイの街並みや喧騒に疲れたとき、ちょっと足を伸ばすのに最適な余暇の場所です。

⇒Thanh Chuong's Viet PalaceのHP

  • この記事を書いた人

丹羽隆志

建築家【経歴】東京都立大学&大学院(深尾精一研究室) ▶︎ 岡部憲明アーキテクチャーネットワーク ▶︎ VTNアーキテクツ パートナー ▶︎ 2018年4月にハノイで独立 ▶︎ 2020年サイゴン川歩道橋コンペで優勝 ▶︎ 妻・子ども3人 ● 一級建築士/ベトナム政府公認建築家/日越大学客員研究員 ● 石川県出身